リアル講和に立ち会っている感

リアル講和に立ち会っている感
今までパラドゲー愛好者として、数多の講和条約を結んできたが、現実世界の講和というのは本当に難しいものなんだと日々思い知らされている
開戦からそれなりに時間が経ったあたりから、現実問題としてウクライナには厳しい帰結になるかもしれない、という示唆がいろいろなところで為されていたように感じるが、いよいよその日がやってくる確率が高まっているように感じる
正直この戦争が起きるまで全く知らなかったのだが、かつて冷戦終結後に核戦力を放棄させられていたことを慮ると「30年経ってまたなのか」とウクライナの民が感じることは想像に難くない
当初は「力や脅しに屈せず、立ち向かった大統領」というアングルであったが、3年が経ち、まさかビターな結末になろうもんなら「理念や理想のために国民を大量に死へ追いやった大統領」という評になるのかもしれないなあ、と考えてしまう
ゲームでは、勝ってる側として傀儡国家を認めさせたり、占領地のクレームを放棄させるだったり、負けてる側として、なんとか工業地帯は死守して戦力の再編成に賭けるというようなことは日常茶飯事なのだが、ロシア側はこの "特別軍事作戦" をマイナスで終わらせる気はさらさらないだろうし、トランプ政権下のアメリカが理念や理想のためにこの争いを継続するとはとても思えないので、となると割を食うのはウクライナであり、ゼレンスキーの政治生命はおそらくそこまでだろう
3年前に2つの戦いを書いていたのだが、想像していた最悪のシナリオ通りに事が進んでいてゲンナリしてきた
いろいろオーバーラップしてる面があるんだとおもっていて、まずはパクス・アメリカーナが着実に終わってきているんだというのが大上段としてあって、パクス・アメリカーナによって輸出されていたアメリカの理想主義のようなものがどんどん瓦解してきていて、西洋諸国が「価値観を共にする」などと言っている "理想" が砂上の楼閣だったことが露呈してきているのではないか〜みたいな
EU が理想主義的に EV を推し進めた結果、ドイツの自動車産業が崩壊したみたいなのが象徴的だし、バンスが EU をして民主主義を害していると公に言っているが、GDPR には散々苦しめられたのでクソだと未だにおもってるし、足下がグラグラのマクロンがここしばらくの情勢を受けて、これまた足下がグラグラのショルツなどなどをパリに招集しているのもなんだか滑稽に見える
我が国でも、かつて安倍政権下で安保法制を巡ってちょっとした闘争があったが、やっぱり彼ら彼女らの主張というのはあまりにも理想主義的すぎたなあ、と改めておもってしまう
しかし、理想をモチベーションとした戦いでいうと台湾海峡というとんでもねえアキレス腱を抱えていて、アメリカは一応守ることを匂わせているが、正直ホンマなんか、という気持ちがかなりある
台湾の民進党の皆さんの弁はごもっともだとおもうが、じゃあ香港はどうなりました?と言いたくなってしまう
ナワリヌイもさ.....
....のだが、台湾を得た共産党が太平洋に乗り出してきた時に、いよいよ人民解放軍の最前線になるのは南朝鮮と我が邦なわけで、いやはやそんな想定をしないといけないのか.....という暗い気持ちになってくる
正直、何度も書いてきているように、自分はコンフォーミストで、よもや理念や理想のために命を捧げるようなマネはできない
チ。を読んでも、彼ら彼女らのように生きることはできないなとおもう、できてポトツキかな....
....ので、例えば共産党政権が日本に対して自衛隊を解散し、共産党の傀儡政権を樹立させろいと脅してきたら、好むと好まざるに関わらず、頼むから従ってくれ....!! という気持ちになる
一方で、理想というか、倫理を捨ててしまったらそれはもうサバンナじゃんという気持ちもあるんだよなあ....
現実はその狭間なんだとおもうけど、第二次大戦以降理想主義に振れ続けたバックラッシュとしての現代なのかもしれない